シンガポール政府観光局(STB)は、会議・インセンティブ・コンベンション・展示会(MICE)業界全体の持続可能性の基準を引き上げ、「世界最高のMICE都市」としての地位を強化するため、いくつかの取り組みを開始しました。
一つ目は、2024年3月開始の「世界最高のMICE都市」グローバル・ポジショニング・キャンペーンです。これは持続可能なMICEデスティネーションとしてのシンガポールの先駆的な役割を強化し、ポジティブで永続的なインパクトを残すビジネスイベント運営を目指すものです。
二つ目は、レガシー・ツールキットの提供です。これはステークホルダーが次世代へ繋げるべきことやインパクトについて理解し、自らのビジョンを描き、イニシアチブの構想、アクションプランの実現、インパクトの測定ができるようアシストするツールです。レガシー・ツールキットはこちらからダウンロードできます。
三つ目は、MICE産業における炭素と廃棄物排出の把握ならびに削減に向けたSTBの取り組みです。シンガポールは全国的なMICE産業炭素・廃棄物ベースライン調査を、世界に先立って実施した国のひとつです。この調査を通じて、以下のことが明らかになりました:
- 参加者一人当たりのMICE会場関連の炭素排出量は平均14.13kgCO2である。
- MICE会場に関連する排出量の94%がエネルギーによるものである。
集計されたデータは、STBと業界が炭素排出量のベースラインを定期的に追跡するために用いられ、得られた洞察は、廃棄物削減と脱炭素化戦略を推進し、環境に良い結果をもたらすことが期待されています。 |